FutureStandard MAKERS

東京にある映像解析プラットフォーム「SCORER」の開発をしているスタートアップのブログです

「今そこに何人いるの?」がすぐにわかる人物検知アルゴリズム「SCORER Head Count」提供開始!

SCORER Head Countとは

SCORER Head CountはSCORERで撮影している映像に対して、RicohのVisial recognition APIの中のHumanDetectionを定期的に実行して結果を保存・通知するアルゴリズムです。
Visual Recognition API
上から撮影しても横から撮影しても非常に高精度に人物を検知することができるスグレモノで、これを商用としてお使いいただくことが可能になりました(有料)。

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人数カウントのタイプ

人数カウントと一言で言っても、実はカウントの方法はたくさんあり、メリットデメリットが存在しています。
大まかに分けると、
・ある通路やゲートを通った人数を時系列でカウントする動的検知
・ある瞬間の写真に写っている人が何人か数える静的検知
となっており、動体検知はショッピングセンターやお店での入店数測定などで活用され追跡機能(トラッキング)がついていることが特徴で、すでにリリースしている「SCORER People」や「SENSE VIDEO」アルゴリズムで対応。静的検知はホテルの朝食会場の混雑率や会議室の使用状況を動的検知よりも比較的安価に判定することができ、今回の「SCORER Head Count」で対応可能になりました。
下記静的動的両方使えるものがありますが、それぞれ主なアルゴリズムの向き不向きを分類してみました。

動的カウントに向いているアルゴリズム(動画での人物トラッキング機能付き)
アルゴリズム 開発会社 AI使用 SCORER対応状況 リンク
SCORER People Future Standard ×(HOG+動体検知) バイスクラウド SCORER - Just another WordPress site
SENSE VIDEO SENSETIME バイス(春以降)・クラウド センスタイムジャパン
Field Analyst NEC × バイス FieldAnalyst | NECソリューションイノベータ
OKAO Vision OMRON × バイス オムロンの画像センシング技術を日常にプラス【+SENSING】
静的カウントに向いているアルゴリズム(静止画解析で安価)
アルゴリズム 開発会社 AI使用 SCORER対応状況 リンク
SCORER Head Count Future Standard バイスクラウド SCORER - Just another WordPress site
Ricoh Visual recognition Ricoh △(SDKAPIつなぎこみ) Visual Recognition API
Field Analyst NEC × バイス FieldAnalyst | NECソリューションイノベータ
OKAO Vision OMRON × バイス オムロンの画像センシング技術を日常にプラス【+SENSING】
OpenPose カーネギーメロン大学 バイス(春以降)・クラウド GitHub - CMU-Perceptual-Computing-Lab/openpose: OpenPose: Real-time multi-person keypoint detection library for body, face, and hands estimation
WRNCH WRNCH クラウド(春以降) https://wrnch.ai/
YOLO v3 Joseph Redmon(ワシントン大学 クラウド(春以降) YOLO: Real-Time Object Detection

このほかにも顔認証、歩様認証などの生体認証などを組み合わせて人物をカウントするようなものもありますが、今回は割愛します。

こんなときにつかえる

SCORER Head Countは今までの静的カウントアルゴリズムの中でも精度が高めで1回だけの解析でも使用できることから、このような場所で今後使われるのではないかと思います。

  • 会議室での空室状況把握
  • 飲食店の行列測定
  • レジ待ち行列の検知
  • 図書館・自習室・食堂などでの混雑度測定
  • オフィスの席別在席状況検知

使い始めるには

今回はこのSCORER Head Countを設定してメールでカメラ前の滞在人数を通知してもらうところまでやってみましょう

必要なもの

・SCORER対応ラズパイセット一式
もしくは
Android端末
のみになります。

SCORER対応ラズパイは
Amazonでの販売
https://www.amazon.co.jp/SCORER-camset001-スターターキット-(カメラ画角60度)/dp/B01NBVK46B/
https://www.amazon.co.jp/SCORER-camset005-スターターキット-(カメラ画角120度)/dp/B01MZAO2LQ/
と、ラズパイ用SCORERイメージファイルをダウンロードしてお持ちのラズパイ3B(3B+は今後対応予定)でお使いになる方法(上級者向け)
https://sdk.scorer.jp/
があります(法人向けは直接販売も可能です)。

SCORERの設定の仕方等は
blog.futurestandard.jp
にてご確認ください。

Androidを使う場合にはこちらをご参考ください
blog.futurestandard.jp


セットアップが完了してSCORERクラウドに接続されると10分(デフォルト)に1回動画が録画されてアップロードされます。
このアップロードされた動画に対して「SCORER Head Count(Mail Notice)(β)) Ver. 1.0」を選択します。
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※このアルゴリズムはクレジットカード登録が必要ですので、SCORERクラウドで有料アルゴリズムを使う方法の詳細はこちらをご覧ください
blog.futurestandard.jp

検知が成功すると対象カメラの:をクリックして「Analyze」→Runningのリストから稼働中の「SCORER Head Count(Mail Notice)(β)) Ver. 1.0」をクリック数と検知画像一覧が表示されます。
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この検知内容が登録メールにも届きます(画像無しログのみ)。

ちなみに、このアルゴリズムは動画ファイルがアップロードされたら最初の1枚の画像に対してRicohのHumanDetectionアルゴリズムをかけ、結果をSCORERに登録しているメールアドレスに送るものです。
送信された結果をgmailで見てみるとこのようになっています。
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タイトルに[Ricoh Detection_{カメラID}_{人数}_people_{日付}_{時刻}]となっていて、本文にRicoh HumanDetection API
Visual Recognition API
をベースとしたJSONデータが記載されています。
タイトルだけでもどのカメラの前にいつ、何人いたかがわかるようになっています。

残念ながら10分動画を録画してからの解析となるため公開版のSCORERではリアルタイム性はそこまでありませんが、商用版での対応は可能で、公開版数か月後をめどにリアルタイムで検知できる機能を追加していく予定です。

なんとなく会議室がどのぐらい使われているのか知りたいというような簡単な通知目的であればこれで十分という方もいらっしゃるかと思いますが、次回はこのメールに通知されたデータを集計して滞在状況をグラフ化したり、座席別の離席情報に加工する方法を公開したいと思います。

料金について

最後に料金についてですが、
1回の検知で0.3円
となっています。

例えば・・
10分に1回検知で1日144回、30日で4,320回で1,296円
1分に1回の検知(近日リリース予定)で30日12,960円
となっており、10分に1回程度であれば非常に安価にお使いいただける価格帯となっています。

※人を撮影するアルゴリズムのため、画像は自動的(初期設定1週間)で破棄され、保存個人データには当たりませんが、個人データの取得にはなります。
何かしらの業務として撮影する場合はカメラの存在を告知している社員しかいない場合などではなく、一般の人が入る場所ではカメラ利活用ガイドブックに従った事前告知を行う必要があります。
http://www.meti.go.jp/press/2017/03/20180330005/20180330005-1.pdf



それでは!